女性用テキスタイルをメンズに導入しては…
気がついたらプログを2ヶ月も“留守”にしてしまった。この間、学校の授業がはじまったり、ジャパン・クリエーションが開催されたり、で久々に忙しい日々に追われた。そこで感じたことは、日本最大の繊維総合展「ジャパン・クリエーション」のメルマガ編集長として、会期中、ずっと会場に張り付き、会場を歩き回っていたときのこと。
さすがに世界で高い評価を受ける日本のテキスタイルは素晴らしいのだが、小売市場と同じく、ここでも「メンズ」が少ない。出品されている製品のほとんどがレディス用のテキスタイルで、メンズ用といえばデニムなどのコットン製品と特殊加工をほどこした化・合繊くらい。メンズウエアの主役となるウール製品が少ない。もちろん、ここに展示されるのは来年の春夏物だから、秋冬物に較べればウール製品の出品が少なくなるのは致し方ないことかもしれない。それにしてもテキスタイル展までメンズが隅に追いやられるというのは悲しい。
それはさておき、そのジャパン・クリエーションで感じたことは、この多彩なレディス用テキスタイルがメンズにも流用できないか、ということである。原材料のバラエティだけでなく、織組織や染色、それに後加工にしても、そのバリエーションはかぎりなく広い。
一般的にメンズウエアは、レディスに較べるとテキスタイルや縫製にいたるまで、“しっかりつくりこむ”ことを重視してきた。それはただ単に「丈夫につくる」ということではなく、精密性にこだわることが、メンズウエアの付加価値を支えてきた。そのことがレディスウエアからの転用機会を少なくした。
しかし、これだけ感性価値が高まる時代を迎えたいま、デザイナーをはじめメンズウエアを開発する担当者は、視点を広げてみる必要がある。猛々しいイメージには不似合いかもしれないが、繊細なイメージにレディス用テキスタイルは、これまでにないファッション表現をかもし出す可能性を秘めている。


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