ファッション生産の危機 イタリアでも厳しい賃加工
アパレル製造業に関する状況は、先進国に共通した問題だともいえ、例えばイタリアでも下請企業(生産専門企業)は1990年代に入ってから、短納期、小ロット、品質要求がシビアになってきた、という。
同じくアパレル工連がまとめた「海外雇用実態調査」によれば、熾烈になるファッションビジネスの国際競争のもとで、イタリアのアパレル産業が優位に立つには、下請企業といえども国際競争力が不可欠であり、そこでは次のような施策がとられている。
■注文先のアパレル企業とのパートナーシップに生き残りをかける
■商品企画力をつけてアパレル企業に飛躍する
■注文先のアパレル企業に商品企画でサポートする
■さまざまなサービスを便宜する
そして、この「サービス」について同報告書は、イタリアの現状をつぎのように記している。
「(下請企業の)サービスの質的向上については、ますます強化されている。新しいタイプとしては、企画にも参加し、生産の全工程を代行できる企業も生まれている。アパレル企業から簡単な素描画を与えられると、他の下請企業も活用して、すべてをまかなう。中には素材の提供、品質の検査まで下請企業が責任を持って行い、小売店に納品まで行う例もある……」
イタリアと日本とでは業界構造が異なるが、どちらも下請企業が厳しい状況に置かれている点は同じである。その原因も製造コストの安い外国生産が増加し、短納期、小ロット、品質要求……といったぐあいに酷似した内容が多い。これを「注文先企業の締めつけ」とみるか、「これも国際競争の一つ」とみるか。イタリアでは下請企業も「国際競争力を強化することで生き残りをはかろう」という見方が多いようである


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