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2007/10/29

蘇れ!メンズ・ファッション 変遷 カリスマの幕開け

 60年代は、ファッションビジネスにおける新機軸が続出した時代でもある。テーラー、つまりオーダーメードが主流だった50年代までは、紳士服小売店の業態は「洋服」と「洋品」が核となっていた。
 オーダーを扱う洋服店は、スーツやコート、それにジャケットといった重衣料が中心。一方の洋品店では、シャツ、セーター、ネクタイなど中軽衣料を主力に扱い、スラックスだけはオーダーか既製服かで業態が分かれた。
 この洋服と洋品の業態区分は、今日のメンズアパレルの業界構造にも引き継がれ、重衣料を主力にする企業群と、シャツやニット、ネクタイなど中軽衣料を中心にする企業群に大別される。年追うごとに両者の境界がクロスオーバーされてきたが、レディスに比べるとメンズのほうに“専業”が多い。その背景には、こんな歴史も要因になっている。
 さて、60年代にインディーズ旋風を巻き起こした三つ文字ブランドは、この小売業態にも革新をもたらした。その典型が「ハコ型売り場」である。
 洋服と洋品でトータル・コーディネートを提唱した三つ文字ブランドの多くが、ワンブランドショップを開設した。ここでも新業態を開発したのはVANであり、JUNだった。
 とくにヴァン・ヂャケットの業態開発で注目されるのは、60年代にフランチャイズ・チェーン(FC)を打ち出した点である。それも販売代行ではなく、加盟料をとってのFC化は、今日でもファッションビジネスでは珍しい。そんな大胆なアイデアを60年代に実践したのである。
 ちなみに当時の「VANショップ」にも、いまでいうカリスマ販売員が沢山いた。まるで雑誌から抜け出たような最新モデルに身を包み、豊富な商品知識で顧客を“育成”した。これはVANに限らず、その後、オンリーショップを広げたJUNにしても、そのほかの三つ文字ブランドも追随。言葉こそなかったものの、このカリスマブームもヤングファッションに勢いをつける要素の一つとなった。

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